PC-9801 シリーズエミュレータ

エミュレータ

PC-9801シリーズ用に作られたソフトウェアを、現在ふつうに使われているプラットフォームで動かしたいと思って、エミュレータを探してみた。次のようなものが使えそうだと思えた(よさげなものが見つかったら調査を打ち切ったので、網羅的な調査にはなっていない)。ともかく、98の現物がなくてもそこそこ動いてくれそうだ。

  1. Windows で動く「ねこープロジェクトII」のnp2
  2. それをLinuxなどのX11環境に移植したxnp2

Windows 10上で動くnp2

Linux上で動くxnp2

両方を使ってみた印象は、Windows上のnp2が細部で新しいコードのようで、Windows上でピポッという起動音を聞くnp2のほうが楽。一方でCのソースコードに手を加えてコンパイルしなおして使うのならLinux上のxnp2のほうが便利ではないかと思った次第。まあ、お好きなほうをどうぞ。

ディスクイメージ

両方に共通することは、フロッピーディスクやハードドライブいずれの物理デバイスにも直接にはアクセスせず、あらかじめ作成したディスクイメージにアクセスすることは知っておくべきであろう。

ディスクイメージのファイルは、Linuxではddコマンドで作成できる。3.5インチのフロッピーディスクドライブが/dev/sdbにあるとして、

dd if=/dev/sdb of=msdos50-1.dup bs=1024

とすればmsdos50-1.dupというイメージができる。このとき、フロッピーディスクドライブは3モード対応であるなら、元のフロッピーディスクは1.44MBフォーマットでも、PC-9801の1.25MBでもよいが、np2やxnp2で使うなら1.25MBのほうが便利であろう。

Windowsでディスクイメージを作成するには、このページで紹介されているようなツールを使う。

OSのインストール

MS-DOS 5.0までのOSのインストールディスクや、インストール先のSASI/SCSIハードドライブについて、ディスクイメージファイルを作っておいて作業を始めよう。このエミュレータではV30や286マシンまでのエミュレートしかできないので、MS-DOS 6.2のインストールはできなかった。

MS-DOS 5.0のインストールディスク、1.25MBのフロッピーディスク3枚をディスクイメージにしておく。ファイル名は適宜つけておく。

msdos50-1.dup

msdos50-2.dup

msdos50-3.dup

これらをnp2やxnp2でマウントして、auto exec.batで呼び出されるインストーラに従えばよい。

MS-DOSのインストールができたら、次はDOS版N88日本語BASIC(86)や、好きなアプリケーションをインストールしてみよう。

さて、私が動かしてみたソフトウェアは、次のものでした。

高橋安人、臼井支朗「Ohm動く理論シリーズ 自動制御論」オーム社、1990

 

高橋、臼井「Ohm動く理論シリーズ 自動制御論」をxnp2で動かしたところ

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